Vol.4
医療法人 かわかみ外科・整形外科クリニック  
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【なるほどコラム】ギプス

今日は、ギプスのお話です。よく間違って“ギブス”という人がいますが、
正確には“ギプス”で、語源はドイツ語の“Gips”(石膏)です。
ギプスは、骨折や靭帯(じんたい)損傷などの場合に患部が動かないよう
に、外から固定・保護するために使用されます。
現在のギプスの主流は、グラスファイバーです。初めはべたべたしたシー
ト状のものですが、水に濡らすと反応して発熱し硬化します。以前の素材
に比べて、軽くて使いやすいのが特徴です。
しかし、凹凸のある部位にはややフィットが悪く、現在でも例えば切断趾
の型どり等には石膏が使われています。
かつて使われていた石膏は、「重い」「粉が汚い」「作業に時間がかかる」
などの欠点がありました。それをやや改善したのが石膏包帯で、お世話に
なった方も多いと思います。
昔々のお話をすると、例えば一斗缶のような物に石膏を満たし、その中に
足を入れそのまま固める、なんてことも行われていた様です。これでは移
動困難ですね。
もっと以前は、木や金属を用いたいわゆる副木でした。昔の人は、大変で
したね。

【余談】
グラスファイバーのべとべとが手につくとそのまま固まってしまい、ちょっ
と洗ったくらいでは取れないんです。ですからギプス巻行時に、手袋は欠
かせません。
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